臨床家
本邦における、オッセオインテグレーションタイプインプラントの普及は、小宮山弥太郎(千代田区)、飯野久之(日本橋) 、一田英二、波多野尚樹(浦和)、菅井敏郎(銀座)(敬称略)
らの個人臨床家によるところが大きい。交通事故外傷に対するインプラント治療の意義(2000年小林昭彦 秋葉原)などを根拠に社会福祉として公立病院および国立大学への導入はこれら臨床家より遅れること15年以上経過した。
2回法の術式
・インプラント埋入予定部の歯肉弁を剥離する。
・骨をドリリングしてフィクスチャーを埋入。
・フィクスチャーのネジ穴の部分をカバースクリューで蓋をして、剥離した歯肉を閉じる。
・オッセオインテグレーション(インプラントが骨としっかりと固定された状態)した時点で2次手術を行う。
・2次手術では歯肉を再度剥離しカバースクリューを外しヒーリングアバットメントと交換し歯肉を閉じる。
・2次手術後1ヶ月程度あけ歯肉の形が整った段階でヒーリングアバットメントをアバットメントと交換し、最終補綴物を被せる。
認定制度
日本歯科医学会の専門分科会である日本口腔インプラント学会がインプラント治療従事者への認定制度を設けている。他方、学会設立以前に上記臨床家により大きく普及されていたために、各地にスタディーグループがある。
・歯科医師-2007年に旧制度の認定医制度が廃止され新たに専門医、認証医制度が発足。
・歯科衛生士-2007年にインプラント専門歯科衛生士制度が発足。
・歯科技工士-2007年にインプラント専門歯科技工士制度が発足。
デメリット
・歯槽骨を切削する必要があり、稀に術後の後遺症を起こすことがある。
・全身疾患がある場合には治療できない場合がある。
・骨から体外に直結する構造のため、天然の歯周組織と比べやや感染の危険性が高くなる。従って人工歯根を維持するためには、口腔衛生の管理と定期的な検診が必要となる。
・自由診療(保険外診療)となるので、現状ではかなり多額の治療費がかかる。
咬合・補綴
天然歯の場合は歯根と骨の間に歯根膜があるため咬合した際30μm沈下する。しかしインプラントの場合はフィクスチャー(インプラント体)が骨にダイレクトに固定されているため、沈下量は5μmである。そのため、天然歯と同等の咬合を与えるとインプラントにオーバーロード(過重負担)がかかり補綴物の破損、インプラントのロスト等の問題が起こる。そのためインプラントの咬合調整は歯根膜がない事を考慮し天然歯より25μm低く調整する。
ナソロジー的な咬合の考え方として前歯は臼歯が完全に沈下した時点で初めて前歯部が接触する咬合の付与が推奨されている。臼歯部の歯根膜による沈下量は前述の通り30μmであるため上下歯で合計60μmとなるが、前歯部にも当然歯根膜があるため補正され、天然歯の場合は臼歯が軽く咬み合う際に前歯部は30μm離開している事が望ましい。一方でインプラントの場合は歯根膜がないため前歯部の調整の際は60μmの離開量が必要となる。
インプラントを臼歯部で3本並べて配列する際、一本を2~3mm横にずらして配列するとベクトルが分散され水平力が20~60%軽減するという報告がある。この配列方法の事をオフセット配列と呼ぶが、臼歯部の清掃性が劣るケースがあった。1990年代、各インプラントメーカーが直径の太いワイドタイプインプラントを開発発売したために、クラウンブリッジタイプの上部構造では、このような配列よりも、骨幅がある限りは、部位ごとに適切な直径のインプラント埋入を行うことが推奨される。
歯根
歯根(しこん)とは、歯の下部の歯槽骨の中に入っている部分。歯根の表面からセメント質、象牙質、根管という構造になっている。歯根と歯槽骨の間には、歯根膜という繊維状の組織がありクッションになっている。
歯学史
燐灰石
透明で大きく色の美しいものは宝石となるが、そのようなものはめったに採ることができないため、小さなものが様々なアクセサリー用に加工されている。天然に数多く産出されるため一般に値段は安いが、硬度が小さいため宝飾品としてはあまり適さない。ただ、美しい輝きをしているため、鉱物標本としては人気が高い。
燐灰石の用途として重要なのは化学肥料(リン酸塩)の原料である。また産業用の化学製品の原料にもされる。ハイドロキシアパタイトは歯科医療でのデンタルインプラントの原料、人工骨の原料としても使用されている。
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